病気にならないようにする(未病診療)

「未病」診療:病気にならない身体づくり
〜困っている人は助けるが、困らないようにしたい〜
 西洋医学は「悪いところがあればそれを取り除く、あるいは遮断する」という理念から構成されているものが多く、「病気がおこらない身体を作る」という概念に欠けがちです。
 当院では、病気を治すだけではなく、病気になりにくい身体や生活を作り上げていくことにも力を入れています。
 病気になる一歩手前の心身のバランスが崩れた状態を東洋医学では「未病」と言いますが、その段階で身体を治していきたいということです。
<運動、生活設計>
 鳥は毎日空を飛んでいます。
 あなたは身体を動かしていますか?
 良くない姿勢でじっとしている生活をしていると、
 背中〜肩〜股関節が固まり、
 ①血流が悪くなりこれらの部位の痛み(肩こり、腰痛など)が生じる
 ②歩行のクッションが弱くなり膝を悪くする
 ③血流が悪くなり耳鳴りやめまいの原因になる
 ④腹部内臓機能、内分泌機能も停滞して様々な内科疾患が生じる
 こういった異常の原因になり得ます。
 耳鼻科の病気で言えば、めまいや耳鳴りが生じる「メニエール病」が治りにくい方には有酸素運動が効果的であると論文での報告があります。
 当院では運動が必要な方には姿勢、ストレッチ、体幹トレーニング、有酸素運動などを紹介させていただいております。
<栄養治療>
 現代人は疲労、ストレス、偏った食生活により栄養が不足し、その結果心身機能が著しく衰えることがあります。
 よく見られるのは鉄、亜鉛などの微量元素やビタミンの不足、また糖質過剰です。
 近年精神科領域で注目されていますが、当院でも耳鳴り、めまい、炎症を繰り返したり、薬を使ってもなかなか良くならない患者様に対して栄養状態を血液検査で評価し、必要な栄養薬剤の処方を行なっております。
<漢方薬>
全身の回復力や調節バランスを改善させるには、ある特定の器官に働く西洋薬ではなく漢方薬が適しています。
「西洋薬をしっかり内服しているが一向に回復しない方」、「ある特定の器官のみではなく全身バランスの不良から症状が生じている方」こういった症例には西洋薬に加え漢方薬を積極的に処方しております。