ひさゆき耳鼻咽喉科です!今回は代表的な漢方薬の一つを紹介します。
今回は「柴朴湯(さいぼくとう)」についてお話しします。のどのつかえ感やストレスに伴う咳など、耳鼻咽喉科の診療でも耳にする症状に関わる漢方薬です。
注:当院ではエース級に活躍している漢方薬です!
この処方の特徴
柴朴湯は、小柴胡湯と半夏厚朴湯という二つの古典的な処方を組み合わせてできている漢方薬です。一言でいうと、気分の落ち込みやのど・食道あたりのつかえ感を、心と体の両面からやわらげていくお薬といえます。ストレスや緊張が体調に影響しているとき、その巡りを整えるような働きが期待されています。
代表的な適応疾患
代表的な適応は、気分がふさいで、のどや食道部あたりに異物感があり、時に動悸やめまい、吐き気などを伴うような次の症状です。具体的には、小児ぜんそく、気管支ぜんそく、気管支炎、せき、不安神経症が挙げられます。気になる症状が続くときに、体質や状態に合わせて検討される処方の一つです。
当院では、体力が落ちている方において咳・痰が続いているときに用いることが多いです。
応用例
耳鼻咽喉科の診療では、検査をしても大きな異常が見つからないのに「のどに何かがつかえている感じが続く」という、いわゆる咽喉頭異常感症(梅核気)で用いられることがあります。特に、緊張や不安といった心理的な要因が症状の波に関係していそうな場合に、選択肢の一つとして考えられることがあります。
代表的な副作用
柴朴湯で知られている副作用としては、間質性肺炎と偽アルドステロン症の2つが挙げられます。間質性肺炎では発熱やから咳、息切れなどが、偽アルドステロン症ではむくみや血圧の変化などが手がかりになることがあります。
とはいえ、これらの副作用はすべての方に生じるわけではありません。漢方薬も体質や症状との相性、必要性とのバランスを見ながら使われるお薬です。服用中に気になる変化があれば、早めに医師にご相談いただくと安心です。
※この記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断・治療に代わるものではありません。